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しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術
 

二代目教祖の継承問題で揺れる巨大な宗教団体“惟霊講会”。超能力を見込まれて信者の失踪事件を追うヨギガンジーは、布教のための小冊子「しあわせの書」に出会った。41字詰15行組みの何の変哲もない文庫サイズのその本には、実はある者の怪しげな企みが隠されていたのだ―

  作者がマジシャンということで、ちょっとした驚きが含まれているというこのシリーズ。作品の内容自体も面白く、「おお、こういうトリックか!」と唸らされたのですが、

 最後のネタが、ね。

 ( ゚д゚)うえええええ!すげえええ!!!

 ってなるの!なんかもう「よくやったなぁ」みたいな感想が出てくるのですよ!その驚きも含め、オススメさせていただきますよ!しかしほんと、よくやったなぁ……。


漁港の肉子ちゃん
 

 焼肉屋に勤める「肉子ちゃん」と、その娘の喜久子を中心とした、漁港の日常が描かれています。

 とにかく肉子ちゃんのインパクトがすごい。声はでかく、デリカシーはなく、太っていて、ファッションセンスはない。世の「おばさん」という概念を凝縮したような存在なのに、とてもポジティブ。

 対して喜久子は思春期まっさかりの女の子。この子の視点で語られる、同級生や周りの大人への思いが、すでにちょっと泣けるんですよね。悩みがあっても、本当の親のように甘えられない葛藤とか。

 そして最後、物語が急に加速して、一気に読んでしまいました。肉子ちゃんへの見方が変わる変わる。泣ける一冊でした!


一路(上・下)
 

 ( ゚д゚)浅田次郎だぞー!!!

 まったく知識がないのに参勤交代のまとめ役を任じられ、しかも、しくじったらお家取り潰しは間違いなし。八方塞がりの主人公「一路」は、ご先祖様が書いた過去の参勤交代手順書をもとに、天才かアホかわからないお殿様を導き、四苦八苦しながら旅を進めていく。

 上巻の設定、さらに参勤交代開始のあたりからもうゾクゾクする感じがすばらしいんです!心にぐっとくるエピソードも交えて!

 ただね……最後がね……。なんか、悪い終わり方じゃないんですけど、もっとグワーッときてほしかった……。こんなに長い道中なんだから……みたいな……。ちょっと惜しい感じでした……。


陽気なギャングは三つ数えろ
 

 陽気なギャングの三作目!ひさしぶりにあの四人に会える!

 

 ……ストーリー、ちょっと強引じゃないですかね……。

 あと、あんまり四人が活躍してないような……。

 うん……そんな感じの作品でした……。


神様ゲーム
 

 オススメです!面白かった!!

 連続猫殺しの犯人を追う小学生の前に、「すべてを知っている」神様と名乗る転校生が現れる。もちろん、猫殺しの犯人も。そして転校生の予言通り、殺人事件が起こる――。

 Amazonのレビューにもありましたが、とても忘れられない一冊です。小学生の主人公が語る文体は平易で、児童文学のような体でもあるんですが、まあラストが凄いこと凄いこと!何かに殴られたような衝撃を受け、そして「え?え?」となってしまうんですよ!

 とにかく驚かされた一冊でした!オススメです!(≧▽≦)

 

 

 




その女アレックス
 

 これも面白かったです!

 男に監禁され、檻に閉じ込められ吊るされる女性。日に日に衰弱していく女性は、なんとか脱出を試みるが――。

 ↑このあらすじが、ぜんぜんあらすじじゃないんです。登場人物に対する我々の見方が本当に二転三転する、ジェットコースターのようなストーリー。「週刊文春2014年ミステリーベスト10」「ミステリが読みたい! 」「IN POCKET文庫翻訳ミステリー」1位獲得は伊達じゃありませんでした。

 最後の、本筋とはちょっと関係のないラストが、すごく小気味いいんですよ……。あの終わり方、好き……。

 こちらもオススメでございます(≧▽≦)