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フリーク・ショウ

 最近よ他人に勧められる、山田詠美の恋愛小説です。この私が!恋愛小説て!バブルの熱が覚めやらぬ、1989年発売の本なので、入手は難しいかもしれません。

 ストーリーは端的に言うと「黒人と日本人の恋愛」です。この本を読んでいると、いろんな臭いと熱気が迫ってくるような感覚に捉われるんですよ。嗅覚や触覚に関する描写はほとんどないのに、黒人の体臭とか、女性から漂う香水とか、カクテルから立ち上るアルコールとか、そういうのが周りにあるような気になってしまうのです。

 で、恋愛上手な黒人のやり方や台詞を読むにつけ、「ああ、そりゃ私がモテないわけだ」と思わずにはいられなかったり。

四季 春

 最近ライトノベルを重点的に読んでいたので、久しぶりの森博嗣はガッツリ来たぜ……。ものすごく集中して読まないと、途中ではぐれちゃうんですもの_| ̄|○

 森作品ではお馴染み、超絶天才・真賀田四季の幼少の物語です。推理っぽいのも少しありますが、それより四季の超人っぷりの記述に紙面が割かれています。

 そして、この作品の前に「Vシリーズ」ってのがあったことに、Amazonのレビューを見て気付く私。

青空の卵

 推理小説の分野に「安楽椅子探偵」というジャンルがあります。部屋から一歩も出ずに、他人から聞いた話のみで推理を行っちゃう探偵です。

 で、本作の探偵役・鳥居は、なんと引き篭もり。鳥居の部屋を訪れる友人の坂木やその他の人から与えられる情報を元に推理を組み立てます。――とは言っても殺人などの生臭い事件は起こらず、鳥居もたまに部屋から出たりしてますが。

 しかしこの、全編を通じて漂うBL臭が不思議な感じですわ!最初は「どちらかが女性というオチだな!」と思っていたのですがね!

星虫

 第一回ファンタジーノベル大賞の最終選考まで残った作品。こりゃ残るはずだわ、と納得ですよ。面白かったです!

 宇宙に憧れ、将来は宇宙飛行士としてスペースシャトルを操縦することを夢見る高校生・氷室友美。そんな彼女が夏休み最後の夜に目にしたのは、無数の光る物体が空から降ってくる幻想的な光景だった。後に“星虫”と呼ばれるこの物体は、人間の額に吸着することで宿主の感覚を増幅させる能力を持った宇宙生物で、友美もすっかり星虫に夢中になってしまう。ところが、やがて人々の額で星虫が驚くべき変化を始めて――。

(Amazonより引用)

 ありがちな高校生の物語だったのが、急に壮大なスケールで広がっていくのがたまりませんな!宇宙への夢や希望が沸き立つような本でした!

四畳半神話大系

 前回「太陽の塔」を読んで以来、この独特の文体が気に入りまくってしまった森見登美彦の作品。読み始めて、「ほほう、今度は神様の話か」などと思ったら大間違い。太陽の塔のテンションそのままのストーリーが続きます。

 パラレルワールドを扱っているのは解りますが、まったく同じ文章のコピーがいたるところに使われているのは正直どうかと。森見登美彦であれば、1つの事象を異なる視点と文言で描写することができたはずなのに!

 そして圧巻の最終話。ここでようやく、タイトルの意味やいままでの現象が理解できるのです。なるほどー(≧▽≦)

黒猫の三角

  森博嗣のVシリーズ一作目。いやーS&Mシリーズとテンション違いますな!登場人物の名前が設定がライトノベルちっくだったのは驚きでした。第1作ということで、キャラ紹介をしながらも、しっかりとミステリーしているのは流石であります。

 で、これ読むと、次の作品も読みたくなっちゃうんですよ。登場人物らが他の事件にどう接するか、どう活躍するのかが見たくて仕方がない!完全に術中にハマってますな!